最近、異性への話し方の専門家でもある、結婚相談所の方とお話する機会がありました。
そこでその方が言われたのは、「皆さん、ただお話しているだけなんですね」と。
というのが、婚活パーティーでお互いにそれなりの好感をもって、連絡先を交換したはずなのに、次回デートまで漕ぎつけない人が多いというお話をしていたのです。
大半は男性へのお話ですが、女性へのアドバイスにもなります。
さて、ここで少し話が飛ぶようですが、営業マンについて、少し語ってみたいと思います。
一応、全国でもトップレベルの営業マンから聞いた話なので、多少なりとも参考になると思います。
新人営業マンとして働きはじめると、よく先輩営業マンと同行することがあります。
特に、社内でもトップの営業成績を誇る先輩と行く時には、少しでも技を盗もうと一挙手一投足に目を配るでしょう。
そこでちょっと生意気な新人は、「確かに説明は上手だけど、これだったら俺でもすぐにできるな」と思ったりするのです。
そして、実際に今度は一人でお客様の所へ伺った折に、同じようにやってみせるのです。
しかし。。。
「あれっ、先輩と同じように喋っているのに、契約が取れない!何故だ?何が違うんだ?」
となるケースが非常に多いのですね。
それには当然理由があります。
結論から言えば、「点」と「線」の違いを意識していないからなんだそうです。
新人は先輩の「点(その場の喋り)」だけを見ていますが、売れる先輩営業マンは、「線(契約までの流れ)」を考えてお客様との話をしているのです。
必然的に、契約までを考える際には、お客様から色々と聞いておかなければいけないことも出てきます。
かといって、こちらの都合ばかり優先した質問だけをしていると、お客様との距離感を縮めることができません。
そうやって、アポイントの段階から、契約・納品までの過程において、様々な伏線をはっているのです。
話を一番最初に戻します。
結婚相談所の方がデートまで漕ぎつけない人の欠点として指摘したのは、
「パーティー内において、ちゃんとデートまで考えた話ができているか?」ということなのです。
その場の好印象アップだけを考えるのではなく、カップリング・マッチングした際に、パーティー会場での話を伏線とすることができなくてはいけないというのです。
そうしないと、いざマッチングした際に、ただ「来週の土曜日、お茶でもどうですか?」という、誘い文句になってしまい、もし予定が合わなければ、「じゃあ、次はいつ大丈夫ですか?」という流れになり、相手としてはプレッシャーであり、少々怖いという印象を持ってしまうのです。
では、具体的にどうすればよいのか? というと、会う理由を事前に作ってしまうことです。
営業で言えば、
営業マン「使い勝手が良くなり、月額費用も安くなるようなら、新しく替えることに問題はないですよね?」
お客様「まあ、そうだね。」
というような言質をとることです。
人間、自分で言ったことに関しては、責任を感じるものです。
例えば、パーティー中の会話で、
相手の女性「スイーツが大好き!」
と言った場合、
男性「東京で一番おいしいスイーツ知っていますよ!モンブランなんですけどね。●●にあるんですが、ご存知ですか?」
相手の女性「いえ、知らないです。本当にそんなに美味しいんですか?」
男性「ええ!自分だけでなく、周りの女性もそういっているので、間違いないと思います。是非、一度ご案内したいです」
相手の女性「是非!」
最後の「是非」は社交辞令かもしれませんが、もし、マッチングした場合、上記のお店に行きましょうとなれば、自分で「是非」と答えているのですから、通常簡単には断れないでしょう。
心理学でいえば、「一貫性の法則」ということになるのでしょうが、まあアカデミックな話はさておき。
自分が女性の場合でも、もう一度デートしたいという男性には、デート中にそういった話を盛り込む必要があります。
そして、そのデートの中で次回の約束まで取り付けるのが、上策でしょう。
別れてから、再度メールでやり取りして会う場所を決めようとすると、相手がそれほど自分に夢中ではない場合、そのままフェードアウトしていく可能性が大ですから。
関係が続かないという人は、上記のことをちょっと考えてみましょう。